債務整理には4種類ある
任意整理
任意整理とは、裁判所を介すことなく消費者金融と話し合いをしながら、「将来利息もしくは遅延損害金の免除」「毎月の返済額の見直し」など借金に対する返済方法を再度決め直す手続きのことを指します。任意整理をすることで利息の免除や借金総額の減額が可能になり、非常に返済を楽にしてくれますよ。手続きも比較的簡単なので、さまざまな人に利用されている債務整理のひとつだといえます。
自己破産
債務整理の中で最も有名で、誰しも1度は聞いたことのあるのが「自己破産」ではないでしょうか。自己破産とは、裁判所に申し立てをすることで借金をすべて免責してもらうことを指します。自己破産をすることで借金がなくなり、債務の返済義務も必要なくなります。職を無くして収入の見込みがない人、もしくは生活保護を利用している人がよく利用しており、非常にメジャーな債務整理の方法のひとつでもあります。
個人再生
個人再生も裁判所に申し立てをして行う債務整理のうちのひとつ。ですが自己破産と異なり、個人再生の場合は借金をゼロにしてもらうのではなく、一部の借金だけを免除してもらい、残りに関してはある程度の期間（3年間が一般的。場合によっては5年まで延ばせることも）をかけながら返済していくことを指します。
任意整理や特定調停などと比較して減額してもらえる額が大きく、1/5〜1/10までの減額が可能になることも。さらに住宅ローンを支払っている場合、「住宅資金特別条項」の使用により、サラ金などにおける借金の減額ができるケースもあります。ちなみにこのとき、住宅ローンを滞納していても家を失うことはありません。
特定調停
特定調停は、簡易裁判所における調停手続きをすることで、それぞれの金融業者と交渉しながら借金の返済について決めていく方法を指します。この話し合いによって、借金の減額や利息の免除などさまざまな減額が期待できます。特定調停の場合、簡易裁判所の調停委員がしっかりと間に入ってくれるのでトラブルになりにくいのも特徴。調停成立後は調停調書が作成され、そこに書かれている内容に従いながら借金を返済していくことになります。
債務整理のメリット・デメリットとは
任意整理のメリット・デメリット
任意整理をすることのメリットとして挙げられるのが、毎月の返済額の減少、さらには利息や遅延損害金の免除。業者によっては条件が変わってくるところもありますが、借金の減額が期待できるので、今まで返済に苦しんでいた人には大きな助けになります。それだけでなく、これまで制限利息より多い利率で取引していた場合、状況によっては借金がすべてなくなり過払い金まで請求できる可能性も。
一方、デメリットとして真っ先に挙げられるのが社会における信用がなくなってしまうこと。信用機関に対して事故情報が登録されてしまうので、新しく借り入れを考えている場合審査に落ちてしまうこともあります。それだけでなく、クレジットカードが作れないこともあるので注意してください。もしどうしても信用機関への事故情報に登録されたくないときは、任意整理する前に制限利息における引き直し計算をしてみましょう。
計算してみた結果、借金の残高がなくなって過払い金が請求できるといった可能性もゼロではありません。ほかにも、弁護士費用がかかってしまうこともデメリットのひとつ。任意整理をした場合、なかなか相手側（ここでは業者側）と交渉しても納得するような条件になりにくいことも多いです。そんなときは弁護士もしくは司法書士に依頼することも多く、依頼をすればそれだけ費用がかかってしまいます。
自己破産のメリット・デメリット
自己破産をすることのメリットとしてまず挙げられるのが、借金がゼロになること。これまでかなりの借金を抱えていたとしても、自己破産をすれば借金がなくなるのは非常にありがたい点でしょう。これまでの借金を一気に解決したい人には、まさにうってつけの方法だといえます。
ですがそのぶん、デメリットもしっかりと存在しています。自己破産の手続きを行ってしまうと、手続きを行った人の名義の資産も同時に清算されてしまいます。自動車や不動産はもちろんのこと、貸付金や現金などもすべて失うことに。ですが20万円以下の資産、さらには99万円までの現金を残すことも可能なので、家具などの生活必需品については基本的に残すことが可能です。
デメリットはそれだけではありません。仕事面についても、弁護士や税理士、さらには警備員や損害保険代理店などの職業にも制限がつきます。これらの仕事に就いていて自己破産をした場合、かなりのデメリットになることもあるので注意しておきましょう。
さらに自己破産をした場合、官報に名前が載ってしまうので周囲に知れ渡ってしまう可能性も。友人もしくは親族などから借り入れがある場合、裁判所から破産手続きを行った旨の知らせが届くので、確実に自己破産したことがバレてしまいます。周囲に知られたくない人は、自己破産するかどうかじっくりと検討してから判断しましょう。
個人再生のメリット・デメリット
個人再生をすることのメリットとして挙げられるのが、住宅ローン以外の借金が大きく減額できること。自己破産とは異なり、住宅を手放す必要がないのは嬉しい点でしょう（ただし条件があるので注意が必要）。職業や資格における制限もないので、自己破産ができないような人でも個人再生であれば手続きできます。
ギャンブルなどにおける借金に関しても問題視されないので、比較的誰でも手続きしやすいのも大きな特徴。ですが自己破産もしくは任意整理と同じように、信用機関に対して事故情報が載ってしまうのがデメリットとして挙げられます。
特定調停のメリット・デメリット
特定調停の手続きをすれば、毎月の返済額や将来における利息もしくは遅延損害金を免除してもらえることがメリットになります。それだけでなく、簡易裁判所において調停委員を間にはさんでいるので、最悪弁護士や司法書士に頼らずひとりで行うことも可能。なるべくコストをかけたくない人は、特定調停を選択するのもいいでしょう。
一方デメリットとして、作成された調停調書に定められた毎月の返済を怠った場合、最悪給料の差し押さえなどに遭ってしまう可能性があること。調停調書は裁判における判決と同じような効力を持っています。ですので特定調停した場合、確実に毎月返済していく必要があります。さらにほかの債務整理と同じように、特定調停の場合においても信用機関に事故情報が登録されてしまうので注意しておきましょう。
自分で債務整理は可能？
自分で債務整理をすると不利益になる可能性も
債務整理の手続きを行う場合、基本的に債務者自らだけでしようとすると不利になってしまうことが多いです。とくに相手との交渉の場面においては、相手に有利な条件で和解させられてしまうことも考えられます。
自己破産や個人再生は手続き自体が非常に複雑なので、書記官の方から弁護士をつけるよう催促されてしまうことも。基本的に債務整理のときは、弁護士をつけることをおすすめします。岡山においても、信頼できる弁護士はたくさん在籍していますよ。
岡山で債務整理に困ったときは弁護士に相談しよう
岡山には信頼できる法律事務所がたくさん
ここまで、債務整理の種類やそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介しました。それぞれの手続きにおいて特徴は異なるので、しっかりと比較検討して選択してみてくださいね。ちなみに岡山で債務整理をしようと考えている人は、ぜひ1度弁護士に相談してみるのがおすすめ。岡山県には全国展開している法律事務所はもちろんのこと、岡山に根ざした法律事務所も存在しています。
アクセスが良いところも多く、岡山駅から歩いてすぐの場所に構えている事務所も。無料でお問い合わせできるので、気になる人はぜひ相談してみてくださいね。債務整理する場合はしっかりと弁護士や司法書士と相談しながら、納得できる手続きをしていきましょう。
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