借金問題は1日も早く解決へ踏み切ることが肝心
ちょっとしたクレジットカード払いは、今では珍しくもない買い物の仕方です。でも、数千円程度でも借金と変わらないからと嫌う方もいらっしゃいます。もしかしたら、そのくらい堅実な方がよいのかもしれませんが、時代はどんどんキャッシュレス時代へ進んでいます。スマートフォンやICカードでの支払いも当たり前ですし、クレジットカードを使うことの抵抗感もどんどん低くなっています。
次月請求額を常に把握して、今月はここまでと自制できればなんの問題もありませんが、もう少しくらいと油断してしまうと危険信号です。次月支払いに少し足りなくてキャッシングをしたり、生活費が不足してまた借りたりといった借金の連鎖が始まり兼ねません。
借金問題なんて別世界のような気でいる方も少なくないと思いますが、最近ではちょっとしたきっかけで借金に困ってしまうケースが少なくありません。前述のような借りることのハードルがどんどん低くなっていることに加えて、不慮の事態で収入が絶たれる(リストラ、派遣切り、雇い止め)ことも他人事ではなくなってきています。そして、一旦深みにはまってしまうとなかなか解決できないのが、借金問題です。
こっちを返すためにあっちから借りるといった自転車操業状態になりやすいこともその原因の1つです。そして、借金問題を整理するために時間を取ろうとしても、なかなか時間の確保ができないことも問題です。真面目な方ほど、きちんと返そうと平日のWワークを行ったり、日祝日にもバイトを入れたりして、一生懸命働かれているはずです。
でも、それでは問題解決に時間を取ることができません。複雑になった借金問題を解決するには、専門家(弁護士、司法書士)への相談が必須です。そして、できるだけ早く相談することがベターです。モタモタしているうちにも金利は増えていくからです。
時間が取れない、ではどうやって専門家に相談すればいい?
法律問題についての相談のハードルを下げるために作られた、法テラスという制度があります。どこに相談していいかわからない、相談料や弁護士費用の支払いに不安がある、といった法律利用弱者を救済するために、価格的にも利用しやすいように配慮し、弁護士の相談や紹介を行ってくれる制度です。
そのコンセプトは非常に素晴らしいのですが、1つ大きな問題があります。電話受付は平日9時〜21時、土曜日は9時〜17時、日祝休みです。メールは24時間受け付けていますが、返信は次の営業日になってからです。公的な機関としては、十分やっているとは思いますが、借金に追われて、働く身としては、もっと遅い時間や日祝にも相談を受けてくれればと思ってしまいます。
また、電話だけでは完了せずに実際に法テラスで弁護士と面談したり、支払いについての相談をしたりといった時間も必要になります。これは当然ながら、上記の営業時間の範囲なので都合がつけにくいというケースもあるでしょう。できれば、もう一歩時間にゆとりがあり、こちらのペースが合わせやすい相談先があればと思わざるを得ません。そこで、個人営業の弁護士事務所へもチェックを広げてみましょう。
数は決して多いとはいえませんが、24時間対応や日祝受付など、都合を合わせやすい弁護士事務所もいくつか見つけることができます。ただ、それが地域限定だと利用できないこともありますが、全国対応と書かれているところも多く、丁寧に探せば難しい時間帯にも相談できる弁護士が見つかりそうです。そのうちから3つの弁護士事務所を紹介しておきます。
弁護士法人 サンク総合法律事務所
最大の特徴は、24時間365日電話相談に対応していることです。もちろん、債務整理案件の実績も豊富です。日にち、時間帯によっては提携している別の法律事務所が電話対応をすることもあるそうですが、それだけ24時間対応にこだわりのある弁護士事務所です。
弁護士法人 東京ロータス法律事務所
債務整理に特化した法律事務所で、報酬費用も安めなのが特徴です。電話受付は7時〜24時と24時間対応ではありませんが、これだけの時間対応してもらえれば、不便はありません。もちろん、土日も対応しています。
そうや法律事務所
まずメールで相談予約をし、それから電話相談という体制のようです。詳しい相談員は在籍時間が、平日9〜21時、土日10〜19時とちょっと時間が限られています。(詳しい相談員で弁護士ではないようです。)
電話相談する前に用意するべきもの
初めて弁護士に電話相談するのは、大変緊張するかと思います。借金の相談なんて恥ずかしい、格好悪いと思うかもしれませんが、相手の弁護士にとってはごく日常の業務です。特にびっくりされることも、引かれることもありませんので、安心して電話しましょう。借金の相談を職場の同僚や家族などにしてしまった場合、まずは怒られたり、呆れられたりだと思いますが、弁護士への相談では一切そのようなことはありません。
落ち着いて、要件をしっかり伝えることに努めましょう。とはいっても、何からどう切り出していいのかは迷いがちです。先方が話しやすいように誘導してくれるはずなので、落ち着いて受け答えしていけば大丈夫です。相談をスムーズに進めるために、あらかじめ借金の件数と合計金額、現在の仕事や収入と毎月の返済額は答えられるようにしておきましょう。
現在の仕事は無職だとダメということでなく、返済プランの検討要素として確認しているので、無職なら堂々とそのように伝えましょう。その他、債務整理でどのような結果を望んでいるのか、何か気がかりなことはあるのかなども聞かれることがあります。
自己破産は避けたいとか家族に内緒でとか、特にあれば伝えておきましょう。電話相談では、債務者の状況把握と希望をざっと把握するだけでも精一杯です。考えられる債務整理方針や現実的ないくつかのアドバイスはいただけるとは思いますが、それだけでは解決には至りません。電話相談の結果、信頼できそうであるという感触があれば、対面相談を予約してもよいでしょう。
対面は、先方の出張都合もあるのでかならずしも、こちらの時間に合わせられるとは限りません。また無料相談のあとでも、お断りすることができるのかどうかも一応聞いておく方がよいでしょう。会ってみたら印象が変わることもあります。信頼できる弁護士に出会うことも、債務整理では大切なことです。
対面相談で用意すべきもの
電話相談で、よい印象が得られたなら、依頼も前提に入れた対面での無料相談を申し込んでみましょう。このときは、債務整理についてもっと具体的な対策まで迫ることができる資料があれば、より有意義な話し合いになります。まずは借金の状況を、よりはっきりとさせておきましょう。
電話相談は大体いくらでよかったのですが、面談時は契約書や明細書などより具体的な資料があることが望ましいです。もし、延滞が積み重なって債権者から裁判を起こされている場合は、訴状が届いているはずです。そのような状態なら訴状も忘れずに用意しましょう。
債務整理では、弁護士が全ての債権者に対して代理人として対応します。その際に連帯保証人がついていれば、連帯保証人に連絡がいきます。マイカーローンを組んでいる場合、ローン会社が車を引き上げてしまう可能性があります。そのようなリスクのある借金の有無もチェックしておきましょう。もし、そのようなものがあり、それでも内緒にしておきたいなら方法が任意整理しかなくなります。
しかし、借金の規模によっては任意整理では処理しきれないこともあるので、内緒にしたいといった要望については、どこかで決断しなくてはならない可能性もあります。また現在の家計、返済の状況も確認できるようにしておきましょう。これは、借金整理の際にどこまでの支払い能力があるかを確認するためです。
その他、住宅ローンや不動産の有無とその所有者、自動車の有無とその所有者がわかるものがあれば持参しましょう。これだけの材料があれば、任意整理でいけるか、個人再生や自己破産まで検討しなくてはならないかなど、様々な対策を検討できます。そして、提案内容や話し合いでどれだけ親身になってくれるかなどで信頼できると思った弁護士なら、その場で契約も可能です。
念のため、契約の認め印と身分証明書も持参しておきましょう。弁護士と契約すると、弁護士は案件を受任したことを関係する債権者に通知します。これで、督促は止まりますし、解決するまでは支払いもストップとなります。ここまででも長い道のりですが、ここから問題解決までは更に数ヶ月かかります。とにかく弁護士に対して嘘をついたり、見栄を張ったりしないことが大切です。信頼して包み隠さず相談していけば、きっと最善の結果へ行き着けることでしょう。
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